引き算の商売
僕らが商売を始めた頃は、何でもあるのが喜ばれる時代でもあった。
「足し算の商売」だったかもしれない。
でも今は違う。
少々の事は何処だってやってる。
ちょっとカッコいい内装、洒落たユニフォーム、料理だって不味い店なんか無い。
だから何処にでもあるようなメニューが何十種類もあっても誰にも喜ばれない。
逆に「これしか無い」って言う事が面白がられたりする時代。
だったら、自分たちの良いところに絞りこんで、それをより良くしてウリにして行った方が良いよね。
ウチなんかは、やっぱり面白いオヤジ(店長)がいて、盛り上げるスタッフがいて、おでんと、刺身と、焼き物とかの、シンプルだけとちょっと工夫した美味い料理ってのがウリ!
「人に食われて、美味いものを食わせる」ってのがウチのスタイル!
そこに力を注いで、他の部分は極力削って行くっていう意識で、今また店づくりをし直してるよ。
正に「引き算の商売」。
最近は大手さんの大量閉店とかの話をよく見かけるけど、良い話だってあるわけじゃない!
Parisで日本人シェフが3つ星をとったとか、世界中のグルメが日本の料理を食べに日本に来てくれるようになったとか・・・
これからも僕らの商売は、ちゃんとやれば必ず生き延びて行ける商売だと思う。
ちゃんとと言うのは時代が求めているもの、変化に対応するって事かもしれない。
今は引き算の商売が求められているって事だと思う。
いつも言ってる事だけど、ウチは「5年で独立して繁盛店を作る商売」を勉強するところ。
ウチに来る子の多くは、料理屋さんとかの修行経験もなくて、ある程度の年齢になって転職して来たり、割と早めに結婚して子供もいたりとか、そんなに独立までに時間をかけられない子が多いんだよ。
だから効率的に勉強もしなくちゃいけない。
効率的にって事は何かを諦める、削るって事、そう!これも引き算って事だよね。
「食って行くための商売が出来る様になる事」に目的を絞って、やって行けば必ず良い結果に繋がるよ!
商売も勉強も引き算!
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